翌日、朝一番にいつもの病院に行ったら3日間の臨時休業との事であります。しょうがなく他の動物病院で見てもらうことにしたであります。(コッチの病院のほうが家から近いであります。)症状を言うとすぐに病名はわかりました。FUS猫泌尿器症候群とのことであります。雄猫になりやすくマグネシウムなどの過剰摂取が原因でミネラル分が結晶化し尿道に詰まるらしいであります。とりあえず3日間入院で点滴をしながら悪いものを出す治療をすることになったであります。
入院から3日目。今日は退院の日であります。でも何か調子が悪いであります。獣医殿が電話しているであります。「ミ〜太郎君の容態ですが思わしくありません。万が一のときの覚悟はしておいてください。」万が一って何のことでありますか?電話後すぐにやっし〜がやって来て獣医殿と話をしているであります。「尿毒症で検査の数値が計測できないほど高い数値が出ています。腎不全の状態で生きていることが不思議なくらいです。」話が終わってやっし〜が私のところに来たであります。やっし〜の事を呼ぼうと声を出そうとしたら口は動くけど声が出ないであります。そういえば目も良く見えないであります。それもそのはず目がうまく開けられないであります。やっし〜はしばらく吾輩のことを撫でてくれていたが名残り惜しそうに帰っていったであります。なぜ吾輩をおいていくのでありますか。迎えに来たのでではないのでありますか。呼び戻そうとするがやはり声が出ないであります。万が一ってもしかしてこのままやっし〜と逢えなくなってしまうでありますか。
入院4日目。目を覚ますことができたであります。昨日から再び点滴を始めたであります。体調は昨日より良い感じであります。目も開くし声も出るであります。今日こそは連れて帰ってもらうであります。やっし〜が今日も撫でながら「ミ〜、点滴は3日間やらないとならないから、その点滴が終わったら帰ろうね。」と言う事は帰るのは明後日ってことでありますか。こんな狭いところ早く出たいであります。
入院5日目。今日もやっし〜が来て撫でてくれたであります。だいぶ動けるようになったし今すぐでも帰れると言いたいところだけど点滴が刺さったままなので我慢我慢であります。やっし〜が携帯電話を出してネコのストラップを見せたであります。「ミ〜、元気になるお守りをつけてお祈りしているから早く元気になってくれよ。」
入院6日目。今日で点滴がとれたであります。でもやっし〜が来ないであります。と言うよりも今日は病院に患者さんが誰も来ないであります。どうやら休診日らしいであります。どうりで誰も来ないはずであります。
入院7日目。点滴をはずしてから何だが気分が重たいであります。やっし〜が来て獣医殿と話をしているであります。「他の検査をしたろころ猫コロナウィルスの陽性反応が出ました。腹膜炎を併発している可能性があります。」なにやら怖いことを言っているみたいであります。「点滴をしているときは持ち直しますが、検査数値はまだ計測できないほど高い数値が出ています。この先も点滴を続けて良くなるかはやってみないとわかりません。」やっし〜はかなり悩んでいるいるようであります。そしてやっし〜が「ではあと3日間点滴をお願いします。」獣医殿も「わかりました。腹膜炎の方は抗生物質と猫のインターフェロンを投与してみます。高価ですがウィルスに対して効果があるので腹膜炎は抑えられる可能性があります。」吾輩は帰りたいであります。でも今はそれを言う元気が無いであります。
入院8日目。点滴を始めてからは少し体調が戻ったであります。いつもの時間にやっし〜が来て撫でてくれたであります。お返しに吾輩もスリスリしてやったであります。オシッコもだいぶ良く出るようになったし順調だと思うであります。ただ病院のカリカリご飯はダメであります。そのあとネコ缶を出してくれので少し食べたでありますがやっぱり吾輩はネコ缶は苦手であります。
入院9日目。今日もいつものようにやっし〜が撫でてくれた。獣医殿が話をしたであります。「血尿も出なくなりましたし、検査数値も高い数値でありますが計測できる範囲まで下がってきました。ただ治療食をまったく食べないので尿の結晶や膀胱結石がなくならないと再発する可能性が高いです。」
入院10日目。吾輩にも我慢の限界というものがあります。もうこんな狭いところで針を刺されたままなんてもう我慢できないでありますニャ〜。そうするといつもの時間にやっし〜が来て獣医殿と話をしているであります。「だいぶ容態も安定してしてきましたし、ちょうど自分で点滴をはずしてしまったので退院させて様子を見てみましょう。良く頑張りましたね。でもこれからも投薬と食事療法は続けないとすぐ再発するかも知れません。」やっと退院の許可が出たであります。さあ忠実なる家来よ吾輩を連れて帰るであります。そしてやっし〜が吾輩を抱き上げたときポツリと言ったであります。「あれ、軽い・・・。」
続く・・・・・。 |